用語集

大空に浮かぶ上から見ると楕円形に見える島。
楕円の伸びている東西の両側には大きな屋敷がそれぞれ建っている。それが二つの貴族の住まい。その周辺には生活に必要な施設や建物がたくさん。足りないものがあればいつの間にか現れることだってあるかも。
不思議なことに両家のものに働き手がいなくても施設も屋敷も、島全体がまわっている。食べたいものを願えば島のいたるところでふわふわと浮かんでいる白い塊が届けてくれる。掃除をしてほしければ、その塊がやってくれる。しゃべりも願以外への反応も示さないこの塊は、ただ働くためだけに存在しているらしい。
屋敷や施設のないところには、季節に合わせた様々な草花や木たちが生えて、その中に小道やお茶会ができそうなスペースがある。ほかにも自然はたくさんで、北のほうには山というか、丘があり、南には湖がある。
島の中心には、小さな泉があり、この島にやってくる人はそこから現れる。
島の端には別に柵があるわけじゃない。飛び降り自由だけれども、雲の中で少しだけ落下して気付けば島の中心の泉にぷかぷかと浮かんでいる。
雲のすくない空は、昼は絵にかいたようなオレンジ色の太陽が柔らかい光で照らしてくれる。夜はきらきらと輝き踊る星たちがたくさん見られるよ。

住民

この島にいる住民は両家それぞれ22名、合わせて44名を超えることはない。それより少ないことはあるけれども、いずれ人がやってきてどちらも22に収まるのがいつものこと。
羽が生えている、角がある、獣のような毛並みに包まれているなど、姿かたちに違いがあってもそのすべてが人型である。
この島に来る前の記憶はないが、知識や年齢も様々で、同じ家のものと血がつながっていることのほうが少ないかもしれない。

しかし共通して、必ずどちらかの家の名前を姓として持つ。その姓を得たならば、その家で暮らさねばならない。ほかに行く場所などないのだし。
住民は、ある日突然誰にも気づかれないまま消えてしまうこともある。それは寂しいと感じるかもしれないが、これはなぜか絶対に解明できない謎であり、ただその時はあきらめるしかないという。

スターチス家

スターチス家は東に住む者たち。それぞれに0~21の数字と、その数字に当てはまる言葉、その意味を思わせるような力を持っている。彼らが持つ言葉の意味は大アルカナにおける正位置の解釈を思わせる。

アルストロメリア家

アルストロメリア家は西に住む者たち。それぞれに0~21の数字と、その数字に当てはまる言葉、その意味を思わせるような力を持っている。彼らが持つ言葉の意味は大アルカナにおける逆位置の解釈を思わせる。

決闘

二つの家がずっとずっと長い間行ってきた闘い。もはやこの島における娯楽になっている気がする。それは武の競い合いである必要はない。
内容は何でもよく、足の速さ比べや、ボードゲーム、大食い対決など何でもいい。両者が認めた内容であればそれは決闘となる。

興をのせるために、なにかを賭けたりはするが、命だけはかけてはならない。命を懸けた者たちは、勝敗に関係なくその後すぐに消えてしまう。これは禁忌で、天罰が下ったと、そういうこと。